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要約筆記について

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要約筆記とは、聴覚に障害のある方に、手書きもしくはパソコン入力で音声情報をその場で文字にして伝える一種の通訳です。 聴覚障害者が健聴者と同じように情報を得、社会参加する権利を保障するのが目的です。

その場の社会参加が目的なので、話者の話だけでなく、ブザー音や拍手、笑い声などの情報もすべて通訳します。話す言葉のスピードに遅れずに、話の内容を的確にわかりやすく伝えるために「要約」をするので「要約筆記」といいます。

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健聴で日本語さえわかれば手軽に始めることができますが、ゆっくりでも1分間に300文字前後のスピードで展開する話し言葉を、遅れずに、正確に伝え、通訳として機能するためには、相応の訓練が必要になります。 効率よく伝えるために、要約、言い換え、主述を整える等の作業を行いつつ、文字化していきます。表出のスピード、画面の見やすさなど、利用者(情報を受け取る人)への配慮も不可欠です。

聴覚障害者の中には、ろう者、中途失聴者・難聴者と様々なひとがいます。手話、口話、筆談などそれぞれに適したコミュニケーション手段があり、状況やニーズも様々です。要約筆記に携わる上では、こうした人たちへの理解が欠かせないものであり、聴覚障害に関する知識や支援体制、福祉制度、援助者としてのモラル、倫理なども学んでいきます。

要約筆記の必要性

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  3. 要約筆記の必要性

要約筆記とは、聞こえの不自由な方に話の内容をリアルタイムで文字にして伝える同時通訳です。
『聞こえの不自由な方=手話』と思われている方は多いと思いますが、後天的な病気や高齢のために聞こえが不自由になった方の多くは手話を使いません。
手話の習得には時間もかかりますし、その場にいるすべての人が手話を知っていることは少ないからです。
そういう場合は、文字による同時通訳が特に必要となります。

要約筆記の方法

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  3. 要約筆記の方法

利用者が1~2人のときは、隣でノートに書く「ノートテイク」、会場全体に対して情報保障を行うときは、プロジェクターでスクリーンに映し出す「全体投影」を行います。
それぞれに手書きとパソコンがあります。

手書き
・全体投影では、ロールと呼ばれる巻物状の透明のシートに、フェルトペンで文字を書き、それをスクリーンに映し出します。通常、4人で交代しながら行います。
・ノートテイクでは、利用者の隣に座って、A4サイズの用紙に書いていきます。通常、2人で交代しながら行います。
手書きイラスト
パソコン
・全体投影では、4台のパソコンをハブでつなぎ、IPtalkというソフトを使って連係しながら入力し、スクリーンに映します。
・ノートテイクでは、利用者の横に座り、パソコンのモニターをみてもらいます。また、無線LANで入力した情報をPSPやタブレットの画面に送ることもできます。通常2人で交代しながら行います。
パソコンイラスト
※IPtalkについては、開発者の 栗田さんのHPをご覧ください。
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手書きは、書ける文字数が少ない分、要約度が高くなります。
パソコンは、1分間あたりの文字数が多いので、情報量は多くなります。

最近では、パソコンによる情報保障が増えつつありますが、災害時や戸外では手書きのノートテイクが欠かせません。
エールでは、まだ経験がありませんが、ホワイトボードを使う方法もあります。
どの方法を用いるのかは、利用者の目的、話の内容、スピードなどその場の状況を考慮して決めます。

※要約筆記の詳細については、 全国要約筆記問題研究会のHPをご覧ください。

派遣事業について

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  3. 意思疎通支援事業

要約筆記者の派遣事業は、平成18年に施行された障害者自立支援法の中で、市町村地域生活支援事業のコミュニケーション必須事業として定められました。
また、平成25年の総合支援法においては、広域の派遣対応が必要なものや専門性の高い派遣に関しては、都道府県が行う地域生活支援事業の必須事業となりました。

高槻市での派遣

聞こえに不自由のある方が、役所の手続きや病院、学校や自治会の集まり、講習会、講演会などで文字通訳を必要とする場合は、高槻市の意思疎通支援事業として要約筆記者が派遣されます。(必要と認められた場合は、自己負担はありません。)

※高槻市の意思疎通支援事業については、 こちらをご覧ください。
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